作品名 作者名 カップリング
「約束」 郭泰源氏 マナカ×シンジ

「ただいま〜〜〜」
"シ―――――――ン"
(?……カナミの奴、いないのか?でも玄関開けっ放し……?トイレ?)
「おかえりなさい、シンジさん……」
「?あれ?マナカちゃん、カナミは?」
「カナミちゃんはお部屋ですが……なるべく静かにしてあげて下さいね?」
「?部屋って………そっち行って良い?」
「ええ、どうぞ……でも静かに、ですよ?」
「???ああ……」
"くぅ〜〜〜、すぅ〜〜〜"
階段を上ってカナミの部屋をのぞくと、カナミがベッドの中で気持ち良さそうに寝息をたてていた。
「???カナミの奴、どうしたの?」
「今日カナミちゃん体調悪かったみたいで……どうも風邪をひいたみたいなんです。
結局早退することになって、今ちょうど薬を飲んで寝たところだったんですよ」
「そうだったんだ……悪いね、マナカちゃん一緒についてきてくれたんだ?」
「ええ、心配でしたから。でもシンジさんが帰られたんなら、私はもうお暇しますけど……」
「いや、せめてお茶くらい飲んでいってよ、マナカちゃん?」
「そんな……お気遣いされなくても」
「いいから……お礼にもならないけど、さあ……」
「では……遠慮無く」
キッチンに行ってお茶を淹れる。――しばらくふたりでお茶を飲みながら世間話をした。
「………にしてもカナミ、具合が悪いんなら俺を呼んでくれれば良かったのに」
「いえ、カナミちゃんシンジさんには迷惑かけたくなかったみたいで……」
「そうだったんだ……本当に変なとこで遠慮するんだよな、アイツ。
マナカちゃんに頼るのもいいけど、兄妹なんだから遠慮せずに言えば良いのに……」
「………優しいんですね、シンジさん」
くすり、とマナカちゃんが微笑んだ。無表情な印象の強い彼女だけど、
笑顔はやっぱり年相応に幼い感じがして可愛いらしい。
「イヤ……そんなことないよ。まあさ、普段家事とかカナミに任せっきりだから、
ちょっと俺も引け目があるわけでね。こんなときぐらい頼って欲しいってのはあるんだよ」
「ふふ、でもやっぱり優しいですよ。ウチの兄なんて絶対そんなコト言ってくれないです」
「そう言えば、マナカちゃんのところもおにいさんがいるんだよね?」
「ええ。シンジさんとカナミちゃんを見てると仲が良くて羨ましいです。
ウチの兄なんて最近話しかけても全然答えてくれませんし」
「はは、そんなこともないよ。ホラ、俺とカナミはふたり暮らしだし、
いろいろと話し合わなきゃいけないことが多いから自然とこうなるんだろうね」
「そうですか?小さい頃もカナミちゃんっておにいさんっ子でシンジさんにべったりでしたよ」
「?なんで知ってるの?……あ、そっか。
マナカちゃんは幼稚園の頃、ウチに遊びに来てたんだもんね。知ってるわけだ……」
「ええ……でも少し悲しいですね」
「?なんで?」
「その頃のこと……シンジさん、もう覚えてないんですね……」
「あ!ゴメン、その……マナカちゃんが印象薄かったとかじゃないよ?
俺、記憶力なくてさ。カナミと仲の良かった可愛い子がいたなあ、
ってのは何となく覚えてるんだけど、それが上手く今のマナカちゃんに結びつかないっていうか……」
「もう……そんなお世辞言っても、許してあげませんよ?」
「ゴメンゴメン、マナカちゃん……」
普段あまり冗談なんて言わないマナカちゃんにしては珍しく、
ちょっとふざけて頬を膨らませるんで、こっちも冗談めかして謝った。
なんとなく、良い雰囲気だ。
「………でも………いえ、良いんです」
「?どうしたの、マナカちゃん?」
「いえ……覚えていませんよね、昔の事ですし」
「?ゴメン、いつくらいのこと?」
「………夏の終わり頃です。恥ずかしかったけど……私は覚えてます。シンジさんとの、約束」
§


「?約束…………?あ………?」

その日は確か夏休みがもうすぐ終わる八月の終わりごろで―――ひどく暑い日だった。
マナカちゃんが遊びに来ていたのだけれど、
俺はたまりにたまっていた夏休みの宿題を朝から必死でやっていたところだった。
「ふう………あとは算数のドリルだけか……」
たっぷりと残っていた宿題もようやく一段落して、麦茶でも飲もうと階段を下りた。
「くすッ、ぐすッ………」
「………?」
階段のすぐ側にあるトイレから、なにか忍ぶような泣き声が聞こえてきた。
(カナミ………?でもさっき、今日は幼稚園でプールの授業があって疲れたから、
ふたりでおひるねするって言ってたよな?母さんは買い物に行くって言ってたし……?)
とりあえずキッチンに向かうと、隣のリビングでスヤスヤとカナミが寝ていた。
(やっぱりそうだよな……アレ、そう言えばマナカちゃんは?)
そんなことを考えながら麦茶を飲んでいたら、カナミの枕のあたりになにか光る物を見つけた。
「…………鍵?」
近寄って拾うと、それはなにかの鍵みたいだった。
(…………?とりあえず、トイレか?)
「ぐすッ、うう……くすん………」
心配になってトイレに向かうと、やっぱりそこからは泣き声がしていた。
「………マナカちゃん?」
「ぐすっ………………おにいさんですか?」
なんとなく見当をつけて声をかけると、やっぱりマナカちゃんだった。
「どうしたの?マナカちゃん?」
「…………………………」
でも、それから返事がない。
「?………俺でダメなら、カナミを起こしてこようか?マナカちゃん……」
「!それは、ダメです!おねがいです、やめてください、おにいさん!」
マナカちゃんが慌てて答える。拒絶されたことより、その勢いに少し驚いた。
「ならマナカちゃん、なにがあったのか教えてくれない?なんで泣いているの?」
「……………………ぜったいカナミちゃんにはいわないでくださいよ?」
「……?うん、わかったよ」
"ガチャ"
しばらくして、ゆっくりとドアが開いた。ちょっとためらったけど、中に入る。
「…………あ……………」
真っ赤な顔をした泣き顔のマナカちゃんが、立っていた。
なぜかスカートをたくしあげていて………黒いパンツが、ぐっしょり濡れていた。
「…………かぎが、なかったんです」
「………?」
「私のパンツ、『ていそうたい』っていう、とくしゅなものなんです。
かぎがないとあかないのに、どこかになくしてしまって……
おしっこしたかったのに、みつからなくて……ううッ、こんなことに……」
そう言いながら、また泣き出すマナカちゃん。目のやり場に困っていた俺だけど、
話を聞いて思い出した物があった。あれだ。あの鍵だ。
「マナカちゃん……その鍵ってこれ?」
「!!!そうです、それです!どこに……」
「カナミの枕のあたりに落ちてたんだけど……」
「ああ………そんなところにあったんですね……ありがとうございます」
マナカちゃんは急いで俺から鍵を受け取ると、
その『テイソウタイ』の脇あたりにある鍵穴に鍵をつっこんでカチャカチャと回した。
"カチッ"
小さな音がして、鍵が外れた。そそくさと『テイソウタイ』を脱ぐマナカちゃん。
慌てて俺は後ろを向いた。
「ああ……でも、どうしましょう……こんなところをカナミちゃんにみられたら、
ようちえんでいいふらされてしまいます……うう……」
§

どうやらカナミは幼稚園では相当なおしゃべりで通っているらしい。
困り果てて涙ぐんでいるらしいマナカちゃんが気の毒になった俺は、声をかけた。
「大丈夫だよ、マナカちゃん。カナミなんてさ、去年までずっとおねしょしてたんだぜ?」
「え?そ、そうなんですか?」
「うん。なかなか直らないもんだから、母さん怒っちゃって。
カナミのやつ、毎日おしりをペンペン叩かれて真っ赤に腫れちゃったくらいだからね」
「ぷっ……ほんとうなんですか?カナミちゃん、
このまえヨシオ君がおひるねのじかんにおねしょしたのをすごくばかにしていたのに」
「本当だよ。ははは、アイツひとのこと言えねーのに……」
くすくすと、マナカちゃんの笑い声が聞こえる。ちょっと元気になってくれたみたいだ。
「でも……ほんとうに、どうしましょう。私、かえのパンツなんてもってきてないのに……」
「ねえマナカちゃん、ちょっと待っててくれる?
俺、カナミの部屋に行ってアイツのパンツ持ってくるから」
「え!で、でも……」
「一枚くらいなくなったって、わかんないよ。じゃあ、待っててね?」
「………はい、おねがいします、おにいさん」
トイレから出ると、急いでカナミの部屋に行った。幸い、まだカナミは起きてないみたいだ。
タンスの中を開けて探すと、すぐに下着の棚は見つかった。
……………見つかった、んだけど。
「???黒いのに、なんだこりゃ?へんなひもつき?」
当時八歳の俺には分るはずもなかったけど、カナミは母さんの下着をパクっていたらしく、
ガーター付きの勝負下着(それもパープルとか黒とかどぎつい色の)らしきものが、
いくつも入っていた。………と言うか、今思えば俺の母親の趣味も相当なものがある。
まあ、そんなことはさておき―――カナミの下着の中から適当なものを一枚物色した俺は
(しかしこの表現も相当不穏ではある)、マナカちゃんの待つトイレに戻った。
「マナカちゃん、パンツあったよ。ホラ……」
さすがにまた中に入るのも気まずかったので、ドア越しにパンツを手渡した。
「ありがとうございます、おにいさん……でも……」
「?でも?」
「あの…………『ていそうたい』がおしっこでびしょびしょになってるし、
私もすごくよごれてしまったんです。いくらかりものでも、もうしわけないです……」
「そんなのべつにいいよ、マナカちゃん」
「でも………」
「じゃあさ、マナカちゃん。出てきて、俺についてきてくれる?」
「……?」
「今なら大丈夫だから。それに早くしないと、カナミが起きちゃうよ」
「はい……」
おずおずと、マナカちゃんがトイレから出てきた。
泣きだしそうな顔のまま、持っているのは『テイソウタイ』とかいう変なパンツだ。
「こっち………マナカちゃん」
彼女の左手をとって、連れて行く。
「………おにいさん?ここは?」
「お風呂場だよ。シャワーで体を洗い流せばいいだろ?」
「!!でも、おにいさん……きたないし、わるいです……」
「だいじょうぶだよ。カナミがおねしょしたときにはね、
母さんにナイショであいつも体を洗ってたから平気さ。
『テイソウタイ』は後で洗ってあげるから、そこに置いておいて。じゃあ、元栓開けるから」
「はい………すいません。それで………」
「?どうしたの、マナカちゃん」
「あの……おにいさん、わるいんですけど私のからだを、あらってくれませんか?」
「!!?え!」
「私……いつもおにいちゃんやおとうさんといっしょにおふろにはいるんで、
じぶんであらったことがないんです。どうしたらいいかわからない……」
「で、でも……いいの?マナカちゃん」
「はい……私、おしっこでよごれてきたないですけど、おねがいします、おにいさん」
§


「う、うん……俺でいいなら……」
「ありがとうございます……じゃあ……」
ぺこり、と頭を下げるとマナカちゃんが服を脱ぎ始めた。
いつもお風呂はカナミと一緒に入ってるけど、
妹以外の女の子の裸を見るのはさすがにちょっと恥ずかしかった。
見ないふりをして、シャワーをひねって温度を調節したりしてごまかした。
「あの……いいですか、おにいさん」
「う、うん……」
カナミも色白だけど、マナカちゃんの肌はもっと―――透き通るみたいに、白かった。
今日のプールに行ったので日焼けしたのか、肩や足だけ少し赤くなっていた。
"ジャアアアアア………"
「冷たくない?マナカちゃん……」
「あ……だいじょうぶです、おにいさん」
ひとまずシャワーの温水を彼女のからだにかけた。軽く流すと、
スポンジに石けんをつけて泡立る。マナカちゃんのからだをそれで洗っていく。
マナカちゃんも恥ずかしそうにしているけど、俺もやっぱり恥ずかしい。
足の裏、ふとももの周り、足のつけね、それにちいさなおしり………
丁寧に、洗っていった。カナミと洗いっこしたことはあるけど、
マナカちゃんの肌はつるつるですごくきれいだった。
「あの……すいません、おにいさん……すこしくすぐったいです……」
「あ……ごめん、マナカちゃん」
ぴくん、とマナカちゃんがからだを震わせた。慌てて手を離す俺。
性についての知識なんてまだ全然無かったけど、ガキなりに興奮していたのかも知れない。
最初は遠慮がちにしていたはずなのに、いつの間にか至近距離にきていた。
「あと……おにいさん、おしっこしたところも……」
「う、うん……」
マナカちゃんが少し、両脚を開いた。すじみたいなあそこに、スポンジをつけて洗う。
「んッ………」
「あ、ゴメン。くすぐったい?マナカちゃん」
「い、いえ……だいじょうぶです……」
顔を真っ赤にしてそう言うマナカちゃん―――可愛かった。
「ほんとうに……ほんとうに、すいません、おにいさん……」
「もういいよ、マナカちゃん……ホラ、もうおわった。じゃあ、流すよ?」
「はい……」
泡だらけになったマナカちゃんの下半身をシャワーで流す。
「きれいになったよ、マナカちゃん。もうだいじょうぶ……あとは、その『テイソウタイ』を洗って……」
「あ、あの……おにいさん?スーパーのビニールぶくろをもらえませんか?」
「?う、うん、別にいいけどなんで?」
「この『ていそうたい』はそざいがとくしゅなので、あらうのはたいへんみたいなんです。
なので、ここであらうよりはもってかえったほうがいいとおもうんです」
「??まあ、マナカちゃんがそう言うなら……いいけど」
彼女の体をきれいに流して、タオルを渡した。
「おにいさん……わるいですけど、ふいてくれます?」
「ああ……いいよ」
いつもカナミのからだを拭いてやってるから抵抗は無かった。
しかし今思うとマナカちゃんって結構お嬢様だったんだろうか?
なにからなにまでお兄さんやお父さんにやってもらってる感じだ。
「ごめんなさい、おにいさん……こんなおしっこたれのきたないからだを……」
「そんなこといわないで……マナカちゃんはきれいだよ」
「でも……ほんとうは、おにいさんも私のこと、おしっこたれだとおもってるんでしょう?」
「思ってないったら………そうだ、しょうこをみせてあげるよ」
「え?……きゃ……」
俺はかがんで……
"ちゅ"
マナカちゃんの、小さなあそこにキスをした。
§


「お、おにいさん?」
「大丈夫……キレイだよ、マナカちゃん……においもしないし」
「や……はずかしいですよぉ……やめてください、おにいさん」
後退ろうとするマナカちゃんだったけど、俺はそのまま彼女の腰をつかまえて離そうとしなかった。
「マナカちゃんは……汚くなんか、ないよ。石けんのにおいがして……すごくきれいだ」
「おにいさん……ダメです……はずかしい……」
ぴっちりと閉じた小さなたてすじ。カナミのを見たことはあったけど……すごく、キレイだった。
ひどく興奮した俺は、舌をその隙間に入れた。
"くちゅ………"
閉じていたたてすじが、わずかに開いて生々しいピンク色の肉がほんの少し見えた。
舌先にしょっぱさを感じた。少し、おしっこのにおいがした。
「あ…………」
諦めたように小さな溜息を漏らすマナカちゃん。彼女の体から力が抜けるのが分った。
マナカちゃんも、そんなことをしている俺にも―――
まだそれが、性の営みだなんて意識は当然無かったはずだ。
ただ自分たちが、なにかすごくエッチなことをしているってのは本能的に感じていた。
「あ……ぁ……やぁ……」
"ぷちゅ……ちゅ"
透き通るようなピンク色のくぼみに、俺の唾液がまとわりついて光っていた。
「や……おにいさん……私……ほんとうに……いや。おねがいです……う、ううッ」
「あ………ゴメン、マナカちゃん」
夢中になってマナカちゃんのあそこを舐め続けていた俺だったけど、
泣き出すような彼女の声を聞いてやっと正気に戻った。慌てて口をそこから離す。
「あ………本当にゴメン、マナカちゃん、俺……」
「ひどいです……ぐすっ、私、いやだっていったのに……はずかしかったのに……くすん」
泣きべそをかくマナカちゃんだったけど、それが……すごく可愛かった。
「ゴメン……マナカちゃん……泣かないで……」
立ち上がって、マナカちゃんを抱きしめた。
「?お、おにいさん?」
「俺……マナカちゃんが可愛すぎて、すごく……それで……だから、泣かないで」
「………ぐす、くすん」
しばらく、弱々しい声で泣いていたマナカちゃんだけど……やっと、嗚咽が止まった。
「もう……大丈夫?マナカちゃん」
「………」
こくり、とマナカちゃんが無言でうなずいた。
そして―――キッ、と俺をにらむと、怒ったような表情になった。
(うわ〜〜〜マナカちゃん、怒ってるよ。こりゃ殴られるかな?)
泣きやんでくれたのはいいが、正直俺も調子に乗りすぎた。
殴られる覚悟を決めていたけど―――
「……やくそくですよ?おにいさん」
「……は?」
「せきにんを……とってください」
「……ひ?」
表情は怒ったようなままだったけど……どこか照れているような口調で、マナカちゃんが言った。
「私、おとうさんやおにいちゃんいがいのおとこのひとにはだかをみられたのは、
おにいさんがはじめてなんです。しかも………それだけじゃなく、あんなエッチなことまで……」
「あ、あれは………その」
「いいんです、もう。それに………おにいさんは、わたしをたすけてくれましたし」
「………」
「でも……それだけじゃ、ゆるしてあげません。おにいさんは、わたしのことがすきですか?」
「………………」
「きらいなのに……あんなことをしたんですか?さいていです!」
「……好き、だけど」
「………なら、いいですね?」
「?なにが?」
§


「せきにんをとって、わたしをおよめさんにしてください」
「!!!!えええええ!」
「わたしのこと、すきだっていったじゃないですか?」
「で、でも……」
「おにいさんにもう、わたしの『じゅんけつ』はなかばうばわれたようなものですし。
………あそこを、なめられてしまったのですから」
「………ゴメン、マナカちゃん」
「けっこんしてくれますね?おにいさん」
「…………わ、わかったよ。そのかわり、誰にも言わないでね?」
「わかりました。やくそくですよ?ゆびきりしてください」
「う、うん」
俺とマナカちゃんは指を絡め合い、例のやつを歌った。

「「指切りげんまん、嘘ついたら針千本、飲〜〜〜ます、指切った!!」」

「いいですね?おにいさん、ぜったいですよ?それと……」
「ま、まだなにかあるの?」
「わたしが16さいになったら……おにいさんに、わたしのじゅんけつをあげます」
「??あのさ、さっきも言ってたけど、『じゅんけつ』ってなに?」
「ふふ……それはナイショです。16さいは"ハカ"ともいいますしね」
「墓?お墓参りのコト?」
「はかまいり……たしかに、おんなにとっていのちのつぎにたいせつなものをうしなうことですからね」
(???難しいことを知ってるな、マナカちゃんは)
呑気に感心する俺だったけど……
「おにいちゃ〜〜〜ん、マナカちゃ〜〜〜ん?どこいったのお〜〜〜?」
カナミの声が聞こえてきて、飛び上がった。そうだ、そんな場合じゃない!
「マズイ……カナミの奴、起きたな……マナカちゃんは、ここに隠れていて?
先に俺が出て行ってアイツを引きつけておくから、後から出てくればバレないし」
「は、はい……それと、『ていそうたい』を入れるビニールぶくろをよろしくおねがいします」
「ああ……それじゃ後で」

「思い出されましたか?シンジさん………」
「※@¢∇わッ!!いや、あ、あのッ!!」
物思いにふけっていた俺は、マナカちゃんに声を掛けられて慌ててしまった。
て言うか、いつの間にか彼女、俺のすぐ隣に移動してるんですけど?
おまけに、頬をちょっぴり赤く染めて俺を見上げてくる、その仕草……
上目遣いフェチとしては、その、実に、非常に、誠に、アレなわけで。
「その様子だと……やっぱり思い出されたんですね?」
「いや、ああ、あのだね、アレはガキの頃のことだし、それに、そんな良く覚えてないよッ!!」
「大丈夫ですよ、シンジさん。私、怒ってなんていませんから」
「いや……その、でも……」
「あの後すぐにお父さんの転勤が決まって……
でも私、シンジさんのことを忘れたことはありませんでした」
「ま、マナカちゃん?」
うっとりと、夢見るように話し続けるマナカちゃん。
「だってあんな恥ずかしいコトをされたうえ、将来の約束までしたんですから……」
「………」
それについては、弁明の余地がない。黙って彼女の言葉を聞くしかなかった。
「この町に戻ってくるって決まったときも、カナミちゃんに再会したときも、
もちろん嬉しかった。でもそれより……私、シンジさんに会えたときが、一番嬉しかった」
そう言われれば、俺だって悪い気はしない。
いつもはカナミと一緒のエロボケ担当なんで気付かないけど、
マナカちゃんだってこうして見れば……結構……いや、かなり可愛いコだし。、
「約束……しましたよね?私と、シンジさんは………」
「……結婚する、んだよね?」
§


「はい。それと……」
「純潔を、くれるって……で、でもマナカちゃん?
そんな昔の約束で初めての相手を選んじゃっていいの?それもよりによって俺に……」
「いいんです。この町に戻ってきてシンジさんといて……私、いつも楽しかった。
今まで、男の人で友達とか仲良くしてくれる人って全然いなかったけど、
シンジさんは昔と変わらなかった。優しくて………ふふ、でも、ちょっとエッチで」
「それは………その」
「約束でしたね、シンジさん……純潔を捧げます、って。私……16歳になりましたよ?」
「あ、あの……マナカちゃん?」
「さあ……約束を、守って下さい」
「!!!!」
マナカちゃんが、そのまま俺に抱き付いてきた。
(…………柔らかい)
女の子のからだの感触に、思わず言葉を失う俺。すぐ目の下に彼女のつむじが見えて……
リンスか?シャンプーか?ともかく……その、すげえ良い匂いが俺の鼻をくすぐってきた。
「シンジさん……ずっと、ずっと待ってました……十年、私、待ちました……」
おいおい、いつもの無表情ぶりはどこに行ったんだ?
どこに君はそんな扇情的でドエロな表情を隠し持っていたんだ?
ぷっくりと濡れた唇と、ねっとりと潤んだ目が俺を誘う。
(………マズイ……マズすぎる……!!あ!!そう言えば!!!!!!!!!!!!!)
「あ、ああああの!ホラ、カナミが起きちゃうよ!ままま、マズイだろ、ソレ」
崩壊寸前の理性を最後にフル回転させて、思い出した。そうだ、
二階にまだカナミが寝てるんだ!よし、ここでストッパー、小林雅英登場!頼むぜ、セーブ王!
「ね?アイツに見られたら色々言いふらされたり大変だよ?
マナカちゃんの気持ちは分ったから、その、純潔ってのは後日ありがたくいただくことに……」
「大丈夫です……カナミちゃん、どんな物音がしても起きてくることはないです」
「??な、なんで言い切れるんだよ?」
「カナミちゃん、ここのところ不眠症だって言ってました。
シンジさんの夜の監視をまた再開したとかで……」
「ななななな、なにいいいい!でも、それとなんの関係が……」
「今日カナミちゃんの飲んだ風邪薬、睡眠効果の強い薬なんです。
寝不足のカナミちゃん、一発で安眠でしたから。しばらく起きてきませんよ」
………コバマサ劇場、終了。ツーアウトまでいったのに………
いつもどおり劇場で炎上でした。本当にありがとうございました。
しかし、もしやこれは、マナカちゃんの計画的な……
「ふふ……さあ、邪魔するものはなにもありませんよ?シンジさん」
「………で、でも……」
「いいですね……約束、ですから……」
そう言うと、マナカちゃんは……セーラー服を脱ぎはじめ……!!!!!!
「あの頃より……ほんの少しですけど、胸も大きくなりました。
アキさんには敵いませんけど、でも、シンジさんに揉まれれば大きくなるんじゃないかと思って、
私、ずっと待ってた……シンジさんに、触られる日をずっと……」
"ごくり"
確かに矢野ちゃんみたいな、グラビアアイドル並の巨乳には全然敵わないけど……
純白のブラに負けない、マナカちゃんの真っ白な肌が、蛍光灯に照らされていた。
そしてごくごく控えめに盛り上がったふたつのそこは、
逆に清純さを強調しているみたいで、眩しいくらいだった。
「シンジさん………」
「だ、ダメだよ……マナカちゃん……そんな……初めてのときってのは、
もっと……きちんとした、ふさわしい時と場所ってものが……こんなリビングでなんて……」
「良いんです……私が、して欲しいときが……その、ふさわしい時と場所じゃないですか?
それは……今なんですよ、シンジさん?」
そう言いながら、スカートも脱ぐマナカちゃん。折れそうなくらい、細いウエスト。
そしてこれまた純白のショーツ。胸や脚に比べると、いくらか豊かな腰回りが、どこかエッチだ。
「………守って下さい、約束を……この場所で、今……」
§


目を逸らすこともできず、俺はマナカちゃんの下着姿を凝視した。
冷静になれ、と頭の中では一応考える。けど―――とてもじゃないが、ムリだ。
「シンジさん………見て下さい。あのときみたいに……私のあそこに……」
頬を染めながら、マナカちゃんが俺に見せつけるように純白のショーツに手をかけて……
「ま、マナカちゃん!そ、そこは!!!」
「………口づけを、して下さい。そして、舐めて下さい……」
"すッ"
ゆっくりとそれを下ろして、左足から抜いた。
「あ……」
溜息みたいな声が、自然と俺の口から漏れた。頭の中が、真っ白になった。
艶やかな黒い陰毛は、綺麗な正三角形に整えられていた。
それは透けるように白いマナカちゃんの肌と完璧な陰影をなし、
清楚でありながらたまらなく淫靡な光景だった。
そしてその下には………ごく控えめに、ちいさな、われめがのぞいていた。
"ごくッ"
もう一度、唾を飲み込んだ。心臓がどくッ、どくッと脈打つのを感じた。
「おにいさん………」
昔の呼び名で、マナカちゃんが俺を呼ぶ。だけどその表情は、あの頃のものじゃなかった。
16歳の少女とは思えないくらい、妖艶な……まるで娼婦のような表情だった。
「ま、マナカ……ちゃん………」
明かりに誘われる蛾みたいに、フラフラと彼女の視線に吸い寄せられる。
「あの頃……私、カナミちゃんのお家に遊びに行くのが楽しみでした。
カナミちゃんには、優しくて、かっこいいおにいさんがいて……いつも一緒に遊んでくれたから。
だからあのとき……本当は、本当は……私、嬉しかったんです」
マナカちゃんの両目から、涙が零れてふたすじの線になる。俺は、彼女の前で跪く。
「あそこに口づけされて、恥ずかしかったけど……私は思ったんです。
この人は、きっと私の運命の人だって。この人に、私はきっと純潔を捧げるんだって。
だから……約束しましたよね?今日はその日です……シンジ、さん……さあ……」
"ちゅ"
催眠術にかかったみたいに、俺は、彼女の言葉に従う。
あの頃の記憶をなぞるように、マナカちゃんのあそこにキスをした。
ふわふわと生い茂る陰毛が俺の顔面に触れ、くすぐる。
マナカちゃんの匂いが俺の鼻腔を満たす。

汗の少し蒸れたみたいな匂い。

女の子の匂い。

「あ……………」
ぴくん、とマナカちゃんの体がひとたび大きく震える。
それと一緒に彼女の陰毛がふわりと俺の顔をなぞる。口の中が唾でいっぱいになる。
"くにゅ……"
肉の壁に人差し指を添え、われめを広げる。マナカちゃんの匂いがさらに強く香ってくる。
その匂いに誘われるように、彼女の中に舌をこじ入れる。
"つ………"
「そうです……あのときみたいに、あッ……して、ください……シンジさん……」
言われるまでもなく、俺の舌はマナカちゃんの中芯を泳ぎ回っていた。
"ぴ……ぴちゃ、ぷちゅ……"
たっぷりと溜まっていた唾液をなすりつけるみたいに、マナカちゃんの肉襞を舐める。
あのとき以来、俺以外の誰も見たことも味わったこともないはずの桃色の肉の谷。
舌先に軽くしょっぱさを感じる。―――そうだ、こんな味だった。
「あ……シンジさん……そう……そうです……あん、ずっと私……
またこうされることを……あッ、思ってた。いつかシンジさんに会えるって……信じてた」
「………あのときと変わらないくらい……ううん、あのときよりずっと……キレイだよ、マナカちゃん」
「嬉しいです……シンジさん……好きです。ずっと好きでした」
§


「俺も……大好きだよ、マナカちゃん……」
そんな言葉を交わし合いながらも、俺は彼女の中芯を舐めるのを止めなかった。
初めはただ俺の舌に嬲られるがまま、唾液で濡らされるだけだったそこからは、
少量ずつだけど彼女自身の液が漏れ、溢れ始めていた。
「あ……ああ……ふぁ……ん……」
色っぽい声をあげて俺の愛撫に応えるマナカちゃん。
興奮の度合いを強めてきた彼女の様子に勢いを得た俺は、
そのまま舌を上へと移動させた。そして―――小さな肉の芽を探り当てる。
"ち……ちゅ、つちゅッ"
「ひッ………はああ……はあン」
舌先で肉の芽をつつくたび、びくッ、びくッ、とスイッチが入るみたいにマナカちゃんが震える。
「弱いんだ……ここ?」
「や……シンジさん、ダメです……気持ち良すぎます………」
「あの頃より……大人になったね、マナカちゃん。すごく敏感で良い反応……」
「やん……イジワル……」
感じてしまっているのが恥ずかしいのか、両手で表情を隠してしまうマナカちゃん。
そんないじらしい仕草を見てたまらなく愛おしくなった俺は、ひたすら彼女のそこを舐め続けた。
"ちゅる……るる……ぷっちゅ……"
最初は控えめな流量だったけど、それを続けるうち、
とろとろとはしたないくらい愛液が溢れるようになった。
「すごく……濡れてきたよ……気持ちいいの?マナカちゃん……」
「あ……はい……私の陰唇を、クリトリスを、シンジさんが舐めてくれていると思うと……
あん、すごく……気持ち良くて、私も興奮して……あッ、濡れちゃいます……」
彼女の方が用語(?)に詳しいのは流石に官能小説家志望といったところか。
女の方が男よりそっち方面に精通していると男の方が萎えるって聞くけど、
(まあカナミを筆頭に俺の周りの女の子はそんな奴ばっかりだが)
むしろ俺は彼女の可憐な反応とその発言のギャップにより興奮していた。
………なんのことはない、やっぱり俺も好きな方だってことなんだろう。
「ふあ……ふぁああ…………ああ……いい……あ………」
彼女の吐息が、さらに切ないものに変わってきた。本能に突き動かされるように、俺は………
"じゅぷ……ぷ……"
「!?!きゃ……きゃあッ!」
彼女のわれめに口づけをしたまま、じゅるじゅるとそこを吸い上げた。
塗りたくった俺の唾液と、溢れたマナカちゃんの愛液が入り交じって俺の口の中に入ってくる。
「あ……ダメ……そんなの……イヤ。恥ずかしい……」
言葉では拒絶するマナカちゃんだけど、泉からは絶えず愛液が湧きだしてくる。
ひたすら、それを吸い続ける。マナカちゃんの愛液の味が口内を満たす。
舌を入れ、中をかき回す。くちゅくちゅと湿った音が漏れる。
「あ………ダメ……もう……ああ……私……わ、た……し……
おに、                         い、
              さ、
                                    ん」
"ぴゅッ……ぴゅッ"
大量の愛液が漏れ、幾筋もの線をつくる。ガクガクと彼女の体が激しく震え、膝が落ちてくる。
夢中で舐めていた俺は、とっさにそれをかわして両手で彼女の体を支えた。
全身から力が抜けたのか、マナカちゃんはそのままその場でへたりこんでしまう。
「……………」
無言のまま股間を隠すように手を添え、とろんと潤んだ目で彼女が俺を見つめていた。
―――身震いするほどに、色っぽかった。
「マナカちゃん…………」
「シンジさん……わたし……私……イっちゃいました……
シンジさんに舐められて……吸われて……イっちゃいました……」
絞り出すように、マナカちゃんが呟く。
照れているんだろうか?普段は見せない、彼女の表情。たまらなく可愛いかった。
「好きだよ……マナカちゃん」
§


俺は彼女をそのまま抱きしめて……
"ちゅ……"
優しく、啄むようにキスをした。
「ゴメンね、マナカちゃん」
「?……なんで……謝るんですか?シンジさん」
「あのさ……普通、キスってこっちが先だよね?」
「!あ!……うふ、でも良いじゃないですか。
だって10年前だって、上の口より先に下の口にキスしてくれたんですし。
でも、ファーストキスが下の口って珍しいでしょうね……なるほど、これは次作のネタに……」
「………あのねえ、マナカちゃん……」
下ネタに微妙なオッサン臭さが混じるのが、マナカちゃんらしいところ、なんだけど……
それが真剣なものだからツッコむのに困ってしまう。しかもこんなシチュエーションだってのに。
「あ……すいません、つい……」
「あはは、いいよ……じゃ、もう一回、いいかな?」
「はい………」
"ちゅ、ちゅッ"
啄むように、唇を吸うように、軽く舌を絡め合うように……俺たちは、キスを続けた。
意外なんだけど、マナカちゃんは俺にリードされるまま、素直にそれに応えていた。
「……ふぅ……しかし、修行がたりませんね……」
「え、え?俺、ヘタだったかな?」
「いえ、シンジさんのことじゃないんです。……私が官能小説書いてるのは知ってますよね?」
「う、うん。カナミから『感想教えて〜〜』とか言われて渡されたんで、何度か読んだことあるけど」
「……正直、どうでした?」
「ど、どうでしたって……」
ぶっちゃけ、ムチャクチャ使えた。つか、正直三回ほど抜きました。
………なんて、言えるわけがないだろう。
「………その表情で分ります。ええ……全然ダメだったでしょう?」
「え?」
「やっぱり経験ゼロの処女の妄想では、文章に説得力がありませんよね。
今シンジさんにクンニやキスをされて、私、驚いてるんです。百聞は一見にしかずといいますが、
本当なんですね……こんな強烈なめくるめく体験なんですね……」
「………まあ、妄想でもあれだけ書ければたいしたもんだと思うよ」
「はい……これからも精進します」
納得したような表情で、二度三度とうなずくマナカちゃん。
………小説?……アレ、そう言えば?……なんだっけ?う〜〜ん、思い出せん……
どこか引っかかるけど、ま、今はそんなことどうでもいいや。
「へへ……じゃあ、さっそくふたりで精進しようか?」
「え?……きゃッ」
へたりこんだままの体勢だったマナカちゃんを、俺は抱きかかえた。
世の童貞男子の憧れ、お姫様だっこというやつだ。
「うわ〜〜〜、軽いねえ、マナカちゃん……あんまり太らない体質なの?」
「やだ……女の子に体重の話はタブーですよ、シンジさん」
「でもさ、おおげさじゃなく羽毛みたいに軽いよ」
「……どうせ私は、ガリガリでアキさんみたいな豊満な肉体ではないですので」
ちょっと拗ねたみたいな表情をつくるマナカちゃんだけど、それが可愛い。
「はは、マナカちゃん?世の中全ての男がおっぱい好きなわけじゃないから。むしろ俺は……」
「………お尻派なんですよね?」
「?なんで知ってるの?って、どうせまたカナミの奴なんだろうけど……」
「ええ、そうなんですが……シンジさん?いずれ私の後ろの純潔も……」
「……ま、それは一応保留ということで、今は……」
リビングのソファーの上に彼女の体を横たえた。
まだ外していなかった、純白のブラのホックに手をかける。
「あの………シンジさん?本当の本当に小さいですから、失望しないでくださいね」
「俺を信じて。こう見えてもお尻派のうえ微乳派なんだから」
なにがこう見えても、なのかは自分で言っておいて良く分らないのだが。
§


とにかくブラのホックを外しにかかった。
"パチッ"
と、俺が外すのとほぼ同時、凄まじい早さでマナカちゃんが両手で胸を隠す。
「あの、マナカちゃん?」
「…………やっぱり、恥ずかしいです」
これがさっき自分からショーツを脱ぎ捨てた女の子のセリフだろうか?
しかし、その恥じらいの表情は本物で―――ぶっちゃけ、俺はムチャクチャ欲情していた。
「恥ずかしいんだ?」
「だって……」
「でも、見ちゃうからね?」
「あ!やん……」
少々強引に、マナカちゃんの手をどかす。
「うわあ………」
惚けたような声を出して、彼女の胸を見つめた。
未開の新雪のように白く、なだらかなカーブを描くマナカちゃんの胸。
確かに小振りだったけど、それはこれから春を迎えようとする雪解けの中、
顔をのぞかせるふきのとうのように健気で、愛らしかった。
そしてその先には、固い蕾を思わせる小さなピンク色の乳首。
"ちゅッ"
俺は夢中になって彼女の乳首にキスをした。
「あ…………」
ぶるり、とマナカちゃんが震えて俺の頭に両手を回す。
「キレイだよ、マナカちゃん……こんな、キレイなんだ……」
「それは……小さいうえに形まで崩れていたら、踏んだり蹴ったりじゃないですか」
「いや、そういう意味じゃなくて……すごいよ。なんていうか……処女雪、って感じ」
「………シンジさんも意外に詩人ですね」
そう言いながらも、マナカちゃんも満更じゃない表情だ。
"ちゅ、ちゅッ……ぷちゅ……つ〜〜〜、こりッ"
二回三回と、キスを繰り返す。乳首を舌先で転がしてみる。口に含む。甘く、噛む。
「あ……はぁ……あん……う……はぁ」
思いつく限り、ありとあらゆる愛撫を加えていく。
やがてマナカちゃんの乳首は、赤く色づいて花が咲いたようになる。
「肌、赤くなってきたよ……気持良い?マナカちゃん」
「あ……くッ………貧乳の方が感度が良いと言いますから、
やっぱり……あン、気持ち良いんですね……」
「さあ?でも、へえ……こんな風に勃つんだ、乳首って」
「あん……シンジさんが、舐めたからじゃないですか」
俺の唾液にまみれ、湿度を高めるうちに、ぷっくりとマナカちゃんの乳首が勃ちはじめた。
「あの、シンジさん?そろそろ服を……私ばっかり裸なのはズルイですよ」
「あ、ゴメンゴメン」
慌ててワイシャツのボタンを外そうとしたら―――マナカちゃんの、細い指がそこに伸びてきた。
「えへ……私が、脱がしてあげます」
「い、いいよそれは……子供じゃないんだから……」
「ダ・メ・で・す。今日は、私の好きなようにさせてもらます」
ぞくり、とくるくらい色っぽい目で俺を見上げながらマナカちゃんが囁く。
しかし彼女は俺のウィークポイントを全部つかんでるんだろうか?
上目遣いフェチの心臓をガッツリ鷲づかみだ。こんなの、逆らえるはずがない。
するすると、しなやかにマナカちゃんの指がボタンを外していく。
「シンジさん……海のときも思ってたけど、結構筋肉ついてますよね」
「え?あ、ああ……そんな、鍛えてる訳じゃないんだけどね」
そんなことを言いながら、下に来ていたTシャツも脱がしにかかって―――
"ちゅッ"
「ままま、マナカちゃん?」
そのまま、彼女が俺の乳首にキスをしてきた。
「うふ……さっきの、お返しです」
§


「ち、ちょっとマナカちゃん、くすぐったいって……」
「あ、もしかしてシンジさん感じてます?」
「い、いや……その……」
「男の人も乳首感じるんだ……ふふ、じゃあ……」
"ちゅ……ちろ〜〜〜"
「う!ひゃあ!!ま、マナカちゃん!」
悪戯っぽく微笑むと、マナカちゃんが俺の乳首を口に含んで、
ちゅぷちゅぷと派手な音を立てながら舌先で転がした。
なんなんだろう?このむず痒いような、ぞくぞくくるような感覚は。
「あ………シンジさんの乳首も、勃っちゃってますよ」
「だ、だって君がさっきから……」
「嬉しい……気持ち良くなってくれたんですね?」
「………………………うん」
ここまできたら、恥ずかしいけど認めざるを得ない。素直に頷いた。
「じゃあ、次は………もっと、気持ち良くしてあげますからね?」
「え?」
と、マナカちゃんが俺のベルトに手を伸ばして………
「い、いいよ、そんなの!マナカちゃん!初体験なのにそんなの」
「それもダ・メ・で・す。今日はフルコースで色んなコトをするんですから」
かちゃかちゃ、とあっという間にベルトが外され、トランクスから俺のモノがピョコン、と敬礼する。
あんなことを言っておいてなんだが、さっきからもう完全に勃ちまくっていた。
「うわ……こんなになるんだ……じゃ、じゃあ、いきますよ?シンジさん」
少し緊張気味のマナカちゃんがそう宣言すると、丁寧に俺のモノに右手を添える。
ちょっと信じられないくらい、彼女の手はひんやりと冷たかった。
だけど灼けそうなくらい熱くなっていた俺のモノには、それがかえって気持ち良かった。
ゆっくり、ゆっくりと、マナカちゃんが俺のをさする。軽く握る。くにくに、と手のひらの中で動かす。
「ふあ…………」
情けない吐息を漏らす。マナカちゃんは興味津々の表情で俺のモノと俺の顔を見つめている。
「気持ち……良いですか?こうされると」
「う、うん。他人にされるのって、こんなに気持良いのかって思うくらい、気持良い」
「うふ……じゃあ、もっとしてあげますから」
小悪魔チックな微笑みを浮かべたまま、マナカちゃんが小さな舌を出して、
俺のモノの先っぽをちろちろと舐める。
「う………あ……」
「どうですか?シンジさん」
「き、気持ち……良いよ。さっきよりずっと」
俺の言葉に満足そうな顔をすると、小さな口を精一杯大きく開いて一気にそれを頬張った。
「ほおおおおおおぅ!!」
某芸人のような派手な叫び声を出す俺。
マナカちゃんの口の中は、ちっちゃくて、ぬるぬるしていて……俺を包み込んでいた。
それに、生まれて初めて女の子に自分のモノをくわえられているという興奮が加わる。
"じゅ……ぷっく"
マナカちゃんが首を上下に動かして、刺激を与えてきた。
ときどき歯の当たる感触があったりして、技巧そのものはまだ拙いものだったけど……
普段はクールで無表情な彼女が夢中になって俺のモノをくわえているその姿は、
見ているだけで快感を高めていくのに十分だった。
「ま……マナカちゃん、もう良いよ……それ以上すると、出ちゃうから……」
「ん……ふぅ、はい……」
素直に俺の言葉に従って口を離すマナカちゃん。目の下まで赤く染まっているのがエッチだ。
「あ!でも、ちょ、ちょっと待ってくれる?」
「………?どうしてですか、シンジさん?」
「あの……その、ほら、避妊とかさ、そういうグッズ俺持ってないし。
カナミの部屋に行けば多分あるんじゃないかと……」
「……ダメですよ?もしカナミちゃんが起きちゃったらどうするんですか?」
「で、でも……」
§


「それに……私、いいです。シンジさんなら……」
「え?……って」
「もし赤ちゃんが出来ちゃったりしても……私、いいです」
「!@▲!だ、ダメだよ、マナカちゃん。俺らまだ学生だし、そんなことになったら」
「いいんです……学校なんて、中退してもまた入り直せばいいんですし。
それに、ウチの両親も実はできちゃった婚なので、理解はありますし」
「……で、でもね、責任ってものが……」
「責任、取って下さい」
「だ、だからそうならないように……」
「十年間も、私をこんなに好きにした責任です。私、シンジさんが欲しいんです。
避妊具越しにじゃなく、生のシンジさんが欲しい。……シンジさんの、赤ちゃんが欲しい」
「ま、マナカちゃん……」
男としてここまで言われれば……正直、俺は感激していた。
というか、まだこのときでも、頭の中では外出ししてしまえば、という甘い考えがあった。
「分った。でも………もしもがあるから、外で出すからね?」
「はい……それは、シンジさんに任せます」
"ちゅ"
もう一度、俺たちは抱き合ってキスをした。お互いの体温を感じた。
そして―――濡れたわれめの先端に、俺のを擦りつけた。
「いくよ?マナカちゃん……痛かったら、言ってね?」
「はい……」
少しずつ……押し込むみたいに、俺のを侵入させる。
"ぶ……ぬぅる"
最初は意外なほど滑らかに、ぬるり、とすべりこんだ。
だけどさすがに初めてだけあって、ものすごく締め付けがきつい。
「ああうッ……」
苦しげな、悩ましげな声をマナカちゃんが漏らす。
「や……やっぱり痛い?マナカちゃん」
「い、いえ……予想していたよりは、痛くないです」
「ムリしないで……ダメなら、そう言って」
「大丈夫です……処女のうち実は何割かは血も出ないし痛くないと言いますし」
……君たちはしかしいつもいったいどこでそんな知識を集めてくるのか、
とツッコミたいのはやまやまだが、俺だって余裕があるわけじゃない。
なにせ、ぬきゅぬきゅ、とマナカちゃんの中が俺のを締め付けているのだ。
「じゃ、じゃあ……動くよ?」
「は……はい」
ちょっと腰に力をこめる。めりめり、と押し開くようにして俺のが中に入っていく。
「ふ……うわ……ふ」
マヌケな声を出しながら……ようやく、奥まで達した。マナカちゃんは奥の方まであったかくて、
なんだか襞みたいなのが絡みついてきて入り口も狭かったけど中も狭くてきつくて。
「ん……くぁん………」
眉をひそめ、より苦しそうな……でも、切なげな喘ぎ声をマナカちゃんが漏らす。
間近で見つめ合う。
「ど、どう?大丈夫?」
「はい……ああ………確かに痛いけど……痛いけど………」
「?けど?」
「良いですね、セックスって……こんな近くに、シンジさんがいる。
私とつながってるのが分る。今、世界にふたりしかいないみたいな感じ。すごく……素敵です」
泣き笑いの表情で、彼女が微笑む。俺も、笑う。
"ぬう〜〜〜〜、ぬ、ぬるぅ〜〜〜"
ゆっくりとモノを引き抜き、完全に抜け出る直前で止め、再びゆっくりと押し込んだ。
「あ……ああんッ」
さらに悩ましげな声を出すと、マナカちゃんが俺の首に腕を回してきた。
俺は徐々に徐々に動きを早くしていく。
"ぬ……ぬぶ、じゅぷッ、んぬ〜〜"
§


「はぁ……はッ、は――――ッ」
マナカちゃんが目を閉じたまま、更に切なげな吐息を漏らす。
彼女が感じてるのが痛みだけじゃない、ってことが俺にも分る。
一回一回、思いを込めて彼女の中芯を、奥を突く。
肉と肉が擦れ、打ち合わせる音が響く。
そのたびに、マナカちゃんの中が、きゅっ、きゅっと俺を締め付ける。
俺の拙い愛撫や挿入に、彼女の表情が面白いように変化する。……感じてくれている。
マナカちゃんの汗の匂いと俺の汗の匂いが混じる。甘くて、酸っぱくて、豊潤な香り。
そのすべてが、俺の肉体を優しく包んでいた。
「シンジさん……ああッ、シンジさん」
「マナカちゃん……うッ、マナカ……ちゃん」
意味もなく、何度も夢中で互いの名前を呼び合う。
(ああ……すげえ……身も心も満たされるって、こういうことだったんだ……)
ふと、そんなことを思う。マナカちゃんの中を突くたび、擦れるたび俺の心が、体が満たされていく。
やがてそれは、爆発寸前まで膨れあがってきた。
この至福のときを少しでも先延ばしにしたくて懸命に耐え続けた俺だったけど、
もう限界だった。だってマナカちゃんはあたたかくて柔らかくて気持ち良すぎて。
「ま、マナカちゃん……俺……もう……」
荒い息でマナカちゃんの耳元で囁く。
「あ、あぐッ……シンジさん。良いですよ……私ももう、限界……です……」
彼女もまた、荒い息で答えた。
名残惜しいけど、最初に言ったとおり中から引き抜こうと……
"ぎゅッ"
「ままま、マナカちゃん?」
彼女が両脚を俺の腰に強く巻き付け、それを阻止した。
「ダメ……ダメです。下さい。シンジさんのを、私の中に」
「あ!だ、ダメだよ、マナカちゃん……き、危険だって。できちゃうよ……」
「いい………欲しい、シンジさんの精液……シンジさんの、赤ちゃん…」
"きゅッ、くきゅッ"
脚を巻き付けたまま、彼女が強く俺のを締め付ける。奥の方がきつく収縮する。
中が痙攣するみたいに震える。汗ばみ、ほのかに赤く染まった肌が荒く息づいている。
「あッ!はあ――ッ、いって……シンジさん、私の中で……お願い、シンジさん……」
"どぷッ……ぴゅッ、ぴゅわッ"
辛抱できなかった。最高潮にまで高まっていた精が、彼女の奥の方まで迸るのを感じた。
一度、二度、三度………そこまで数えたところで、諦めた。
(やっちゃった……中出し………しちゃった……)
「あ……分る。シンジさんのが、今、私の……子宮の、奥まできてる……
嬉しい……シンジさん、あったかい……シンジさんの精液、あったかくて、気持いい……」
涙を流して俺の手を取りながら、マナカちゃんがうわごとのように呟いた。
がっくりとうなだれていた俺だけど、そんな彼女がたまらなく愛しかった。
「ゴメン……マナカちゃん。責任は、必ず……取るから」
「はい……きっとですよ?シンジさん」
£
「………ねえ、マナカちゃん、そう言えばふと思い出したんだけど?」
「?なんですか、シンジさん?」
「あの……例の君の小説。『兄も思春期』シリーズなんだけど、あの主人公って……」
「ああ、城所ケンジですね?そうですよ。シンジさんがモデルです」
「………やっぱり」
その『兄も思春期』ってのは奈良原学園という高校に通う城所ケンジっていう主人公が、
妹の友人で恋人の<鋼鉄の美処女>赤田マナミを満足させるだけの性技を身につけるべく、
妹の城所カナエを筆頭に、同じく妹の友人である矢作マキ・岩切ヨーコ・金石カオリ、
クラスメイトの今江ナツキ、クラス担任である変態物理教師・小檜山先生に、
清楚な人妻地理教師である佐藤先生、さらには両刀使いでアナルファックの達人・
外人教師マレン先生まで、とにかく周囲の女の子とヤりまくるっていうストーリーだった。
「一応聞くけど、あれ読んだのカナミと俺だけだよね?まさか、どこかで発表したとかは……?」
§


「……実は、『日本エロティックノベル大賞』というのに応募してまして……」
「!?!!!そ、それってあの有名な……」
「ええ。『処女』の酒井賢一や『させる』の鈴木浩二、最近では『包茎異聞』の小野冬美、
『金玉の季節』の恩田イクを輩出した、官能小説界ではトップと言われる大賞です」
「ででででも、勿論たくさん応募があるから、そんな簡単には……」
「それが………実は私、去年も佳作に残ったんですが、
先日、今年の最優秀新人賞の最終候補に残ったって担当の方から連絡が……」
「※な☆な★な▽んあなななななな、なんだってーーーーーーー!!!!!!」
「大きな声を出さないで下さい……カナミちゃんが起きちゃいますよ……」
「だだだだだって……もしその、賞を取っちゃったりしたら……」
「安心して下さい。まだ候補に残ったってだけですから。
もし受賞したとしてもペンネームで応募してますし、バレないようにしますから」
「う、うん。絶対……バレないようにだよ?」

―――俺はまだ知らなかった。
よりにもよって、マナカちゃんのペンネームが作中のヒロイン<赤田マナミ>だってことを。
そして最優秀新人賞どころか大賞を受賞したマナカちゃんが、時の人となることを。

「エロ小説を純文学に昇華させる10年に一人の逸材」
「官能小説界の新たな鬼才」
「衝撃!エロ小説家はなんと現役美少女女子高生!!」
『兄も思春期』は、女子高生官能小説家である彼女のデビュー作という話題もあって、
ベストセラーになった。テレビや雑誌でも数多く取り上げられ、
普段は官能小説など読まない若者層にも圧倒的な支持を受けた。
さらに元来多作な彼女は『兄も思春期』をシリーズ化し、矢継ぎ早に新作を発表した。
その勢いは一ヶ月に一冊、正に月刊<赤田マナミ>状態で、それらがまた売れに売れまくった。
しかしデビューしてわずか半年後、『兄も思春期』シリーズ6作目『濡れなじむチカ』発表の直後、
その人気絶頂期に<赤田マナミ>は突如として引退を宣言する。
担当者にも一切の連絡を断ち、彼女は完全に雲隠れしてしまったのだった。

そして今………俺の目の前では、マナカちゃんと小さな赤ん坊が、スヤスヤと眠っている。
そう、俺とマナカちゃんの子供、シンイチだ。
「マナカとシンジの子供ですから。マンジというのは……」
「……絶対グレるな、その名前にしたら。と言うか、俺なら親を一生恨むね」
彼女から妊娠を告げられたとき、驚くよりも正直ほっとした。
あれから何度もセックスした俺たちだったけど……あのとき。
ふたりの初体験のときの子供だってのは、なんとなくの直感だけど悟っていた。
それより、その当時の彼女の超多忙スケジュールが俺は心配だった。
でもそれも全て彼女の計画通りだった。デビュー作から連続してベストセラーを叩き出し、
出産費用と俺の大学の学費、それにその後の生活費……全てを稼ぐだけ稼いだあと、
さっき言ったように作家を引退してとっくに籍だけになっていた高校も中退し、
既に進学して一人暮らしをしていた俺と同棲を始めたのだ。
マナカちゃんの両親も、ウチの両親もあっさり認めてくれたけど―――
ふたりだけの力で、いや、親子三人の力で暮らしたい。それが、彼女の望みだった。
「あ……すいません、授業終わったんですね、シンジさん」
「ウン、だけどまだ寝てなよ、マナカちゃん。昨日遅かったんだろ?」
「ええ。久しぶりに書くのは楽しいですけど、難しいですね。ジャンルが違うせいもあるんですけど」
最近彼女は執筆活動を再開している。とは言っても官能小説ではなく、童話作家としてだ。
元々短編では寓話的な話を好んで書いていた彼女だから、それも自然なことんなんだろう。
「いいよ、ゆっくり休んでな。シンイチもママと一緒の方がいいだろう。夕飯くらい俺が作るよ」
「ありがとうございます……シンジさん、じゃ……」
「ああ……」
"ちゅ"
マナカちゃんが目を閉じて唇を突き出し、キスをした。あの頃より、ずっと、優しくて親密なキスを。

end

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