調理実習中。 今岡が、鍋の中でグツグツ煮え立つホワイトシチューの様子を覗き込みながら、 「カズヤー、ちょっとそこのおたま取ってくれる?」 「しょうがねぇなぁ……ほれ」 パシ。 「ん、ありが「うっ」」 ――3秒後、真っ赤に染まった『おたま』を握り締める今岡は目に涙を浮べ、 血塗れになりながらも満足げな死に顔のカズヤを見下ろしていたという―― (追記) その日のホワイトシチューには、だれも手をつけなかった……。